年金が問題になっているが、それ以外でも地方の生活水準は誤解されている

まず、地方は物価が安いと思われている。

実際は野菜をはじめ食品類雑貨など、都会と全く値段は変わらない。

衣類などについては、むしろ都会の方が豊富で安い。

田舎だからって田畑を持っている人は、ごくごく僅か。

自給自足なんてできない。

なのに、地方は、アルバイトの時給もかなり低く設定されている。

交通費も出るとこなんてきいたことがない。

この交通費、バカにならない。

地方、田舎は、鉄道はJRしかない。都会の私鉄よりはるかに運賃が高い。

本数も1時間に1本か2本。

単線だったりすると、何かあると上り下り、両方がストップ。

しかも駅数が恐ろしく少ないため、駅まで行くのに、バスやタクシーを使わなければならない。

バスなんて2,3時間に1本とかだ。

最終バスなんて19時台だったりする。

料金も時間も都会の何倍もかかる。

都会の満員電車のストレスは、よく話題にあがるが、田舎のこの目的地に行くのに

何時間もかかって、1本、乗り逃したら、1、2時間、待たなければならない

というストレスは、話題にもされない。

だから、自家用車を持つ家がほとんど。車の維持費もバカにならない。

子育て世代は2台持ちも多い。

 

仕事に関して言うならば、

一生の仕事にできるものは、選択肢として人数の多いものは教師、医者、役所くらいだろう。

後は、生活に密着したスーパーとか衛生関係とか公共のものが少し・・。

その数自体が都会に比べて恐ろしく少ない。新しい店なんて滅多にできない。

よって、

アルバイトなどの募集なんて、都会に比べたら10万分の1、いや、それ以下かもしれない。

あって、たまーに歯科衛生士とか。

 

ここで、土地の値段が、圧倒的に違うだろうと思われるかもしれない。

普通に20代で結婚し家族を持ち、それを代々、繰り返していく人々なら、

1軒家を購入して、60代になったら年金をもらって、なんとか普通に生活できる。

 

しかし、定職につけず持ち家のない人は、借家であると家賃は都会とそんなに変わらない。大体、マンションやアパートなんてめったに建たないし、数も恐ろしく少なく、全くない地域もいっぱいある。よって、築年数の古いものでも都会のように安くはならない。

 

おひとりさまなどにとっては、このような地域状況でもらえる年金の額の低さが重なれば生活困難極まりない。

シングルマザーなどの年金をもらう年代の金額に言及している専門家が、極まれにいるが、

この人達でさえ、地方、田舎ではこのように更に過酷な状況が生まれることに

気付いていないことだろう。